こんにちは!
今日は人が止まるには?について書いていきたいと思います。
走っている人の靴と地面の接地面に力(摩擦力、まさつりょく)が働くことで、止まることができています。
図1.動いている時の摩擦
この摩擦力は必ずしも人やものが動いていなくても働く力です。例えば、
図2.止まっている時の摩擦力
矢印の向きに力が働くのですが、人やものが動いている方向や動きそうな方向と反対に働くものが摩擦力です。(部分的にみることが必要な時もあります)
なんで今回このテーマで書こうと思ったかというと、サッカーで守備をしている時にどのように相手に寄せていくことがいいかということを考えた時に、相手の間合いに入った時には自分のコントロールできるスピードまで落とすといいのではないかと思ったからです。
もちろん、インターセプトする時などは別ですが…
どういうことかということを説明していきたいと思います。
摩擦力は大きく分けて図1と図2のそれぞれ動摩擦力と静止摩擦力に分けることができます。
図1と図2は滑っているか滑っていないかの差です。
結論から言うと同じ体重・同じ地面・同じ靴裏の素材であれば、滑り出す寸前の摩擦力(最大静止摩擦力)が一番大きくなります。
図2の状態で押している時に箱が動き出す寸前のタイミングを指します。一度図2の箱が動き始めると楽に押せることがわかると思います。
グランドで友達と押し合いっこや滑り台を逆に登る時に滑ってからから止められなくなるのは、同じ現象が起きています。
つまり、僕も相手に寄せる時に土のグランドで砂埃を立てながら、両足を地面に対して滑らせながら止まっていた記憶がありますが、効率が悪いです。滑らないギリギリの力を加えながら止まることが理想です。
そのためには、片足ずつ地面に着地して滑らないギリギリの力を与え続けるか、両足でついて滑らない速度で相手に近づくかだと思っています。よく細かいステップで相手に寄せましょうと言われますが、ある意味理にかなっていますよね。ただ僕は片足ずつ滑らすように止まっていた気もしますが…
細かいステップで片足ずつ歩くように減速することができれば、より効率よく止まることができます。
※ステップの仕方によっては足を滑らすよりも効率的に止まれない場合があります。
そして、足が滑っていない状態にすることで、早く止まることに追加して利点があります。それは方向転換が容易になることです。
やってみてもらえばわかりますが、足が滑った状態で方向転換してみてください。かなり厳しいと思います。少し滑る方向が変わるくらいです。
足が滑らない状態で止まりながら方向転換してみてください。やりやすいはずです。
いつも自動車の例で申し訳ありませんが、自動車の機能にもこの考え方を利用したものがあります。
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)です。この機能は自動車がスリップしてもコントロールしやすいように開発された機能です。
この機能は運転手が急ブレーキをした際に、自動車がスリップしていると判断した時、ブレーキを踏んだままでもブレーキ→ブレーキなし→ブレーキ→…を高速で行ってくれる機能です。
つまりタイヤにとって滑ってる状態→滑ってない状態→滑ってる状態→…を繰り返す機能です。
この機能がないと自動車がスリップしている間は、タイヤが滑っている状態を続け、ハンドルを切ってもコントロールができないどころか、車の向きが変わってしまうことがある。
しかし、ABS機能のブレーキをしていないタイミングではタイヤの向き方向には滑っていないため、多少の方向転換が可能であり、衝突を避ける可能性を広げることが可能となっている。
つまり、僕は相手のボールを奪うために、事前に動き出して、奪うタイミングにはコントロールできる速度にまで落として足を滑らせないステップをすることが必要だと考えている。
おそらく、上手い選手で滑って転んだりしない選手は感覚的にこの現象を体が覚えているのだと思う。
いろいろ説明したが、上記はあくまで理論であって、知っておいて損はないと思いますが、感覚として自分の体に備えられることが大切だと思うので、サッカーについて考えるきっかけになればいいなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
榊原 俊
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